6月24日(水)に待望の2nd Album『Breakthrough!』をリリースしたPoppin’Party。
前作『Poppin’on!』から約1年半、アニメ「BanG Dream! 2nd Season」「3rd Season」、2度目の日本武道館でのライブ、SILENT SIRENとの対バンライブ、多くのフェスへの参加などを経てキャラクターとしてもバンドとしても大きく成長したPoppin’Partyが現れた内容となっている。
今回はギター&ボーカル、戸山香澄役:愛美さんにこのアルバムについて伺った。
※このインタビューは2020年5月11日に行ったものです。
『未来へ向けた可能性を感じさせる曲がたくさん入っているのかなと思います』
-2nd Album『Breakthrough!』発売おめでとうございます。
ありがとうございます。
-まずは今回のアルバムについて簡単にご紹介いただけますでしょうか。
『Breakthrough!』は新曲がたくさん収録されていて、早くCD化されないかなと私たち自身もずっと心待ちしていた曲たちがやっとフルサイズでお届けできるということで、楽しみがいっぱい詰まったアルバムになっています。
-前作『Poppin’on!』もそれまでのポピパの歩みが詰まったアルバムになっていましたが、前作以降で変わった、進化したと思えるところはありますか?
今作は曲調の幅が広いなと思っていて、今までにやったことのない曲調の『Hello! Wink!』や『Breakthrough!』だったり、ポピパとしては結構珍しいがっつりバラードの『White Afternoon』だったり、かなり感情を揺さぶられるものになっていると思います。
あと、『Poppin’on!』は今のポピパが詰まっていますみたいな感じだったんですけど、『Breakthrough!』は挑戦した曲が多く、未来へ向けた可能性を感じさせる曲がたくさん入っているのかなと思います。
-まさに『Breakthrough!』というタイトルそのままですね。
そうですね、この曲自体も撃ち破れという感じになっているので。
-アニメ「2nd Season」、「3rd Season」の主題歌・挿入歌も多く含まれていてお得感があります。
確かにお得ですね。Blu-ray付生産限定盤にはDisc2も入ってますもんね。絶対買う…。
-それでは収録曲について1曲ずつ聞いていきたいと思います。
【1.Breakthrough!】
この曲はMVをがっつり撮ったということもあって、今までのポピパの常識を撃ち破るような曲になっています。未来へどんどん上昇していこうという気合が入ってます。
【2. NO GIRL NO CRY/Poppin'Party Ver.】
Poppin'Party×SILENT SIREN Ver.がボーカルのバチバチ感とかサウンドの違いを楽しんでいただけるものになっていて、SILENT SIREN Ver.は寄り添って悩みを一緒に乗り越えていこうね、みたいな感じなんですけど、Poppin'Party Ver.は「私たちが引っ張っていくから一緒に頑張ろうよ」みたいな勢いを感じる曲だと思います。
-そういう勢いは意識していて収録したんですか?
先にSILENT SIREN Ver.のボーカルの仮データをいただいていたのでそれとはちょっと変えたいなと意識はしてみたんですけど、いつもどおりの香澄で歌ったら香澄らしくポピパらしい曲になったと思います。
【3.イニシャル】
ポピパって等身大の曲が多かったんですけど、この曲は等身大すぎないというか、実際にあったことではなく香澄がこれまでの経験を基に壮大で俯瞰的な歌詞を書いているイメージで、レコーディングのときにどう歌おうか悩みました。
基になるストーリーがなかったので、今までの香澄の言動とかポピパのストーリーとかこれから起こり得る未来のストーリーとかを想像しながら、どういう感情で歌っているか、香澄の感情を今まで以上に考察しながら歌いました。
-声とか歌い方も今までと違いますよね。
やっぱりアニメ「2nd Season」の影響が大きくて、悩みって全部体当たりして解決できるわけじゃないっていうのを香澄自身が学んだはずなので、複雑な人の心情とかを香澄なりに解釈して歌っているのかしらと思いながら歌いました。
【4.Hello! Wink!】
スマートフォン向けゲーム「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」のハロウィンイベントストーリーに合わせて作られた曲なんですけど、すごく踊りたくなるような曲だなと思って、早くライブがしたいなと思ってます。
すごく振り付けしやすそうなので、お客さんもみんなで一緒に踊ってほしいなって。彩沙ちゃんにもお願いして踊りたいです。
-ハロウィン曲ということで、曲中にもイタズラが色々仕込まれてますよね。
そうですね、細かいニュアンスをいっぱいいれているので、どれだけ気づいてもらえるかなって感じです。
【5.Step×Step!】
『Step×Step!』はとにかく六花へ向けての応援ソングなので、その気持ちをひたすらに込めたんですけど、みんなにとっての応援歌にもなれるようという気持ちも込めました。
-ストーリーも曲も、誰かを応援することにフォーカスを当てたところにポピパの成長が感じられますね。
今まで回りに助けてもらったり支えてもらったりしていたけど、ポピパも誰かの背中を押せるようになったなと感慨深い気持ちです。
【6.Jumpin'】
アニメ「2nd Season」のエンディング主題歌なんですけどライブ映えする曲だなと思っていて、音で聴くだけより実際にライブで聴いてそれに合わせてノっていただけたらより魅力が倍増する曲かなと思います。
【7.White Afternoon】
テンポの緩い曲が結構好きなんですけど、個人的にすごく大好きな曲調です。
キリン「午後の紅茶」とのコラボということだったので紅茶を飲んでいるようなあったかさ、聴いたあとにあったかくなれるような、そんなニュアンスを入れられたらなと思ってレコーディングしました。
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【8.キラキラスター!】
「ガルパ×ナゾトキ街歩きゲーム」のための書き下ろし曲で、私もさえチとあいあいと一緒に遊びに行きました。クリアした人が聴ける楽曲で私たちもクリアしたので聴けたんですけど、達成感もあってすごく感動しました。
その達成感と一緒に聴いてほしかったという気持ちもありつつですが、歌詞がすごく良くって、「探してたものはここにあった」みたいな当たり前の幸せに気づかされる深い曲かなと思ってます。
-謎解き大好きな愛美さんとして、謎解きとのコラボで流れるというのはどうでしたか。
すごく嬉しかったです。SCRAPさんの謎解きが大好きなので感慨深く、二重の感動がありました。
【9.Returns】
『Returns』はもう涙なしには演奏できない曲というか、1回だけメットライフドームで演奏したんですけどやっぱり感動しましたね。ストーリーのある曲はすごく演奏にも力が入るし、すごくいい曲だからこそ大事に大事に歌っていきたいなって思います。みんな聴きたいんでしょうけどそんな簡単に聴かせたくない、みたいななんかすごく矛盾のある曲です。
-本当に人気のある曲なので聴きたい人はいっぱいいると思いますよ。
聴きたいですよね。でもそう簡単にいくかなっていう…(笑)
-歌うのは難しかったですか?
そうですね、感情に引っ張られすぎちゃうと声色も変わってきちゃうので、香澄のまま歌うのが苦労したところではあります。
【10.Dreamers Go!】
『Dreamers Go!』は『Returns』と打って変わってすごく明るい曲で、宇宙にまで行けそうなそんなポジティブな曲になっています。
香澄が初めて作曲した曲でもあるので、すごく思い出深いです。
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【11.キズナミュージック♪】
バンドリーマーさんも好きだと思うし、私たちも演奏しててすごく楽しいので大好きな曲ですね。
アニメ「2nd Season」のオープニング主題歌なんですけど、オープニング主題歌って『ときめきエクスペリエンス』然り『イニシャル』然り強い曲が多いのでElements Gardenさんのすごさを改めて感じます。
【12.ミライトレイン】
有咲が作曲して、香澄に作詞をお願いした曲で、ストーリーも相まってすごく感動的な曲になりました。
あとWo...という掛け声があるのでライブでもすごく感動しそうな曲ですね。お客さんとひとつになれそうな曲だなって思います。
-若干アンニュイな感情が含まれていると思いますが、どんな気持ちで歌われましたか?
気持ち的には『キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~』と同じようなベクトルで歌っていて、青春ってキラキラしてるけど儚いよねっていうものです。この一瞬が終わっちゃうとライブも終わっちゃうし、この先々バンドはどうなるのっていう、青春の儚さが歌にあふれてると思います。りみりんがアニメ「3rd Season」でこれが終わったら全部終わっちゃうって寂しくなっちゃってたじゃないですか。そういう感情がこの歌には入ってます。
【13.夢を撃ち抜く瞬間に!】
これも割と青春の儚さ系ソングですね。今一緒にいれることの嬉しさとか幸せをかみしめている曲かなと思います。
アニメ「3rd Season」の最終話で歌われると聞いていたので、さわやかな感じを意識して歌いました。
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『メンバーの頼もしさを改めて感じました。』
-Blu-ray付生産限定盤には『Breakthrough!』のMVも収録されてますね。こちらのMVはどのような内容でしょうか。
ポピパのネクストステージというコンセプトで、私が先に着いてみんなを待ってて、みんなが来て一緒に進んでいくイメージで、とにかく明るいMVになりました。
-グアムでの撮影でしたが、海外でのMV撮影は初めてですよね?
初めてです。海外で年越しも初めてで、ポピパ揃っての年越しも初めてで、初めて尽くしでした。
-グアム滞在中のオフは何をしてましたか?
ずっと撮影で、1日だけ夜に買い物に行けた日があったんですけど、年末年始のセールでいいものは全部すっからかんでした。
あとパンケーキを食べました。彩沙ちゃんとあやかとお腹空いた組3人で。
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-Blu-rayには「Poppin'Party Fan Meeting Tour 2019!」の東京公演も収録されていますが、見どころはどちらでしょうか?
『ファンミのテーマソングを作ろう!』が結構な見どころかなと思います。全公演で行ったんですけどその集大成を作りまして、みんなめちゃくちゃ頑張りました。
-ファンミーティングツアーというのは新たな試みだったかと思いますが、メンバーも全員いない回があったりした中で新たにできたことや感じたことはありますか。
メンバーの頼もしさを改めて感じました。
即興ソングを作ろうという時に、さえチがいない公演では私がギター担当だったんですけど、その時は簡単なコードなのにすごく緊張しちゃって、さえチがいるといないとでは安心感が違うなと思いました。
彩沙ちゃんはずっと頼もしいんですけど、このファンミをきっかけにより積極的になったのかなって思います。意見とかも言うようになってきたので嬉しいなって思います。
りみりんは笑いに対して耐性がどんどんついてきたというか、それに私と彩沙ちゃんはすごく感動してます。アドリブで笑いのネタを振られたときに、過去にポピパでやったネタを応用して会話に取り入れてくるみたいな。今までアドリブは苦手って言ってたんですけど、そこを乗り越えて笑いに昇華するまでになってすごく嬉しいです。
あやかは仕事の頼もしさはずっとあるんですけど、よりバブみが増したのかなと思います、いい意味で。やっぱりあいみんがいてほしいってすごく言ってくれて嬉しいですね。
-愛美さん自身の成長はありましたか?
ギターに対する姿勢が変わりました。
さえチがいない公演があったということもあって、もっとしっかり向き合ってスキルアップを目指したいなっていう気持ちが芽生えました。
-映像を見てるとちゃんとまとめなきゃっていう意識がいい意味でうまく抜けていて、それによってより一層まとまりが強くなったように感じました。
1回目の日本武道館(2017.8,21「BanG Dream! 4th☆LIVE Miracle PARTY 2017! at 日本武道館」)からメンバーに甘えよう、素をさらけ出そうって思うようになって、リーダーとしての自分の立ち位置を変えたんですが、それが去年くらいから定着してきたのかもしれないですね。
-最後に、『Breakthrough!』というタイトルにちなんでここから新たに切り開きたいこと、今後の意気込みを教えてください。
このアルバムをきっかけにタイトルどおりブレイク、撃ち破るという意味とブレイクするという意味で、どっちも叶えていきたいと思います。
やっぱり今はライブが早くしたいなって感じです。アルバムに新しい曲がいっぱい入ったように、ライブで披露できていない曲がメチャメチャあるので、それを早く皆さんにお届けできたらと思います。
劇場版アニメの公開も発表されてひとつの夢がまた叶ったので、この先叶えられるとしたらワールドツアーとかやりたいですね。
-読者の皆さんに一言お願いします。
インタビューを読んでくれてありがとうございました。ポピパも来る日のために自主練に励んでおります。ポピパはキラキラドキドキをお届けするバンドなので、会えない間もキラキラとドキドキをお届けできるようこれからも精一杯頑張っていきたいと思います。
アルバムを聴いて是非楽しんでください。
Poppin'Party 2nd Album『Breakthrough!』